【2026年公開】話題の邦画の原作小説を紹介!

映画化・ドラマ化原作

この記事では、2026年に公開が予定されている小説原作の邦画のなかから、比較的話題性の高そうなものをピックアップし、映画と原作について紹介いたします。映画の公開予定月の早い順に並べ、各作品の映画情報や、原作小説のあらすじ・作品概要などを記載しています。新たな映画化の情報があれば、随時更新していきます。

気になる映画があるという方は、ぜひその原作についてもチェックしてみていただければと思います。

『万事快調〈オール・グリーンズ〉』(原作:波木銅)1月16日公開予定

監督・脚本:児山隆
出演:南沙良、出口夏希ほか
配給:カルチュア・パブリッシャーズ

その他の詳細はこちら⇒https://www.culture-pub.jp/allgreens/

朴秀美は“クソ田舎”の“底辺”高に通う二年生。ある日“最悪”な出来事を機に大麻の種を手にした彼女は、仲間と学校の屋上で大麻を育て売り捌こうと思いつく。彼女たちのビジネスは、はじめは順調に思えたが、危険は静かに迫りー。満場一致で松本清張賞を受賞。衝動とユーモアが炸裂する青春小説の新たな傑作。
(「BOOK」データベースより引用)

万事快調〈オール・グリーンズ〉』の原作は、波木銅による同名の長編小説です。若干21歳の現役大学生でありながら、満場一致で第28回松本清張賞を受賞した著者のデビュー作でもあります。田舎の閉塞感のなかでくすぶる女子高校生たちが、一攫千金を狙って大麻の栽培を始めるという痛快な青春小説。映画では注目の若手女優、南沙良と出口夏希がダブル主演を務めます。

『クスノキの番人』(原作:東野圭吾)1月30日公開予定

監督:伊藤智彦
脚本:岸本卓
出演:高橋文哉、天海祐希ほか
配給:アニプレックス

その他の詳細はこちら⇒https://kusunoki-movie.com/

恩人の命令は、思いがけないものだった。不当な理由で職場を解雇され、腹いせに罪を犯して逮捕された玲斗。そこへ弁護士が現れ、依頼人に従うなら釈放すると提案があった。心当たりはないが話に乗り、依頼人の待つ場所へ向かうと伯母だという女性が待っていて玲斗に命令する。「あなたにしてもらいたいこと、それはクスノキの番人です」と……。そのクスノキには不思議な言伝えがあった。
(実業之日本社HPより引用)

クスノキの番人』の原作は、東野圭吾による同名の長編小説です。「クスノキ」シリーズの第1作で、「その木に祈れば願いが叶う」と伝えられる謎めいたクスノキと、その番人となった青年の物語。ファンタジックで心温まるヒューマンドラマとなっています。東野圭吾の小説は数えきれないほどドラマ化・映画化がなされてきましたが、本作は東野圭吾作品では初となるアニメ映画化。高橋文哉、天海祐希などの俳優陣が声優を務めます。

『ほどなく、お別れです』(原作:長月天音)2月6日公開予定

監督:三木孝浩
脚本:本多隆朗
出演:浜辺美波、目黒蓮ほか
配給:東宝

その他の詳細はこちら⇒https://hodonaku-movie.toho.co.jp/

大学生の清水美空は、東京スカイツリーの近くにある葬儀場「坂東会館」でアルバイトをしている。坂東会館には“訳あり”の葬儀ばかり担当する漆原という男性スタッフがいた。漆原は、亡くなった人と、遺族の思いを繋ごうと心を尽くす葬祭ディレクターだった。「決して希望のない仕事ではないのです。大切なご家族を失くし、大変な状況に置かれたご遺族が、初めに接するのが我々です。一緒になってそのお気持ちを受け止め、区切りとなる儀式を行って、一歩先へと進むお手伝いをする、やりがいのある仕事でもあるのです」。大反響を呼んだグリーフケア小説、待望の文庫化。
(「BOOK」データベースより引用)

ほどなく、お別れです』の原作は、長月天音による同名の長編小説です。第19回小学館文庫小説賞を受賞した著者のデビュー作で、葬儀場を舞台にした感涙の物語。その後続くシリーズは3作で40万部を突破するなど人気を博しています。映画は、数々の青春映画を手がけてきた三木孝浩が監督を務め、今をときめく浜辺美波と目黒蓮がダブル主演します。

『木挽町のあだ討ち』(原作:永井紗耶子)2月27日公開予定

監督・脚本:源孝志
出演:柄本佑、渡辺謙ほか
配給:東映

その他の詳細はこちら⇒https://kobikicho-movie.jp/

雪の夜、木挽町の芝居小屋の裏手で、菊之助なる若衆が果たした見事な仇討。白装束を血に染めて掲げたるは父の仇、作兵衛の首級(しるし)。二年後。目撃者を訪ねる武士が現れた。元幇間、立師、衣装部屋の女形……。皆、世の中で居場所を失い、悪所に救われた者ばかり。「立派な仇討」と語られるあの夜の〈真実〉とは。人の情けと驚きの仕掛けが、清々しい感動を呼ぶ直木賞・山本周五郎賞受賞作品。
(新潮社HPより引用)

木挽町のあだ討ち』の原作は、永井紗耶子による同名の長編小説です。第36回山本周五郎賞と、第169回直木賞をダブル受賞した時代小説の傑作。人情ものでありながらミステリとしても話題を呼び、毎年恒例の各種ミステリランキングでも上位にランクインしています。映画でメガホンをとるのはNHK BSの時代劇ドラマでも高い評価を得ている源孝志。主演は柄本佑で、もともと原作ファンだったという渡辺謙も重要な役どころで出演します。

『君が最後に遺した歌』(原作:一条岬)3月20日公開予定

監督:三木孝浩
脚本:吉田智子
出演:道枝駿祐、生見愛瑠ほか
配給:東宝

その他の詳細はこちら⇒https://kimiutamovie.toho.co.jp/

田舎町で祖父母と三人暮らし。唯一の趣味である詩作にふけりながら、僕の一生は平凡なものになるはずだった。ところがある時、僕の秘かな趣味を知ったクラスメイトの遠坂綾音に「一緒に歌を作ってほしい」と頼まれたことで、その人生は一変する。“ある事情”から歌詞が書けない彼女に代わり、僕が詞を書き彼女が歌う。そうして四季を過ごす中で、僕は彼女からたくさんの宝物を受け取るのだが……。時を経ても遺り続ける、大切な宝物を綴った感動の物語。
(メディアワークス文庫HPより引用)

君が最後に遺した歌』の原作は、一条岬による同名の長編小説です。詩作を趣味とする男子高校生と、ディスレクシアという学習障害を抱える女子高校生の恋を描いたラブストーリー。著者のデビュー作でもある前作『今夜、世界からこの恋が消えても』も映画化され、スマッシュヒットを記録しましたが、監督・三木孝浩、主演・道枝駿祐、音楽・亀田誠治という布陣は今回もまったく同じです。ヒロインに生見愛瑠を迎え、どのような化学反応が起きているか、要注目です。

『汝、星のごとく』(原作:凪良ゆう)公開日未定

監督:藤井直人
脚本:安達奈緒子
出演:横浜流星、広瀬すずほか
配給:東宝

風光明媚な瀬戸内の島で育った暁海と母の恋愛に振り回され転校してきた櫂。ともに心に孤独と欠落を抱えた二人が恋に落ちるのに時間はかからなかった。ときにすれ違い、ぶつかり、成長していく。生きることの自由さと不自由さを描き続けた著者がおくる、あまりに切ない愛の物語。2023年本屋大賞受賞作。
(講談社HPより引用)

汝、星のごとく』の原作は、凪良ゆうによる同名の長編小説です。瀬戸内海の小さな島で高校時代に出会った男女の、15年にわたる恋と人生の選択を描いた物語。第20回本屋大賞受賞作で、著者にとっては第17回(受賞作は『流浪の月』)に続いて2度目の受賞。同賞を2度受賞したのは、恩田陸以来2人目となりました。『流浪の月』の映画にも出演していた横浜流星と広瀬すずが、本作ではダブル主演を務めます。

『時には懺悔を』(原作:打海文三)公開日未定

監督:中島哲也
脚本:中島哲也、門間宣裕
出演:西島秀俊、満島ひかりほか
配給:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

その他の詳細の詳細はこちら⇒https://www.tokizan.jp/

佐竹は、数年前に退社した大手の探偵社アーバン・リサーチの元上司・寺西に頼まれ、探偵スクールのレディース一期生・中野聡子の代理教官をすることになる。その日の実習は、やはりかつての同僚・米本の探偵事務所に盗聴器を仕掛けることだったが、事務所に忍ぶ込むと、そこには米本の死体が転がっていた。佐竹は中野を助手に、米本が殺された謎を調査していくが、やがて過去に起きた障害児の誘拐事件の真相に迫っていくことになる…。濃密な親子の絆を描く、感動の物語。大傑作ミステリー。
(「BOOK」データベースより引用)

時には懺悔を』の原作は、打海文三による同名の長編小説です。2007年に亡くなった著者のデビュー2作目。探偵社に勤める男が主人公ということでジャンルは一応ミステリですが、重い障害を抱えた子どもとその親の絆が大きなテーマになっています。映画で監督を務めるのは『告白』など数々の話題作を手がけてきた中島哲也。キャストには西島秀俊や満島ひかりなど豪華俳優陣が名を連ねています。

『すべて真夜中の恋人たち』(原作:川上未映子)公開日未定

監督・脚本:岨手由貴子
出演:岸井ゆきの、浅野忠信
配給:ビターズ・エンド

「真夜中は、なぜこんなにもきれいなんだろうと思う」。わたしは、人と言葉を交わしたりすることにさえ自信がもてない。誰もいない部屋で校正の仕事をする、そんな日々のなかで三束さんにであったー。究極の恋愛は、心迷うすべての人にかけがえのない光を教えてくれる。
(「BOOK」データベースより引用)

すべて真夜中の恋人たち』の原作は、川上未映子による同名の長編小説です。34歳の女性と58歳の男性の関係を描く恋愛小説。近年海外でも評価を高めている著者ですが、本作も全米批評家協会賞小説部門に日本人作家として初めてノミネートされたほか、米・タイム誌が選ぶ「2022年の必読書100冊」に選出されるなど、非常に高く評判を得ています。映画では『ケイコ 目を澄ませて』で数々の映画賞を受賞した岸井ゆきのが主演を務めます。

まとめ

以上、2026年に公開が予定されている話題の小説原作の邦画の紹介でした。観てから読むか、読んでから観るか。小説の映画化の際には常に悩ましい問題ですが、私は一介の読書好きとして「読んでから観る派」です。映画ではどうしても省略されてしまう細部の魅力が小説にあると思うからです。気になる映画があるという方には、ぜひ原作の世界にも足を踏み入れてみていただければと思います。