【宇多田書店】宇多田ヒカルがおすすめする本、全125作の一覧

著名人の選書・出版社のフェアなど

2017年、宇多田ヒカルの歌詞集『宇多田ヒカルの言葉』が発売された際、それを記念して、宇多田ヒカルがレコメンドする書籍を集めた企画「宇多田書店」が全国の書店38店舗で開催されました。「宇多田書店」は2009年に彼女の初の書籍『点 –ten-』『線 –sen-』が2冊同時に刊行された際にも開催された企画で、2017年のものはそのリニューアル版となります。

本企画で名前の挙がった書籍は全125作。この記事では、それらの作品をジャンル別に分けて一覧できるようにいたしました。ジャンルは、「海外の小説」「日本の小説詩集」「ノンフィクション・エッセイ・評論など」「絵本」「漫画」の6つです。

海外の小説(20作)

『夜』エリ・ヴィーゼル

1944年、トランシルヴァニアの小さな町にドイツ軍が姿をあらわす。15歳の少年とその家族はゲットーへ移送され、さらにアウシュヴィッツへ……、そして強制収容所での選別、幼児の焼却、公開処刑、極寒の死の行進。
「飢え、渇き、恐怖、輸送、選別、火、煙突など。それらの単語はいまはなにごとかを意味している。しかしあの当時、それらの単語が意味していたのは別のことがらであった」
(みすず書房HPより引用)

『一九八四年』ジョージ・オーウェル

〈ビッグ・ブラザー〉率いる党が支配する超全体主義的近未来。ウィンストン・スミスは真理省記録局に勤務する党員で、歴史の改竄が仕事だった。しかし彼は、以前より完璧な屈従を強いる体制に不満を抱いていた。ある時、奔放な美女ジュリアと出会ったことを契機に、伝説的な裏切り者が組織したと噂される反政府地下活動に惹かれるようになるが……。
(早川書房HPより引用)

『アルジャーノンに花束を』ダニエル・キイス

32歳になっても幼児なみの知能しかないチャーリイ・ゴードン。そんな彼に夢のような話が舞いこんだ。大学の先生が頭をよくしてくれるというのだ。これにとびついた彼は、白ネズミのアルジャーノンを競争相手に検査を受ける。やがて手術によりチャーリイの知能は向上していく…天才に変貌した青年が愛や憎しみ、喜びや孤独を通して知る人の心の真実とは? 全世界が涙した不朽の名作。著者追悼の訳者あとがきを付した新版。
(早川書房HPより引用)

『ライ麦畑でつかまえて』J・D・サリンジャー

インチキ野郎は大嫌い! おとなの儀礼的な処世術やまやかしに反発し、虚栄と悪の華に飾られた巨大な人工都市ニューヨークの街を、たったひとりでさまよいつづける16歳の少年の目に映じたものは何か? 病める高度文明社会への辛辣な批判を秘めて若い世代の共感を呼ぶ永遠のベストセラー。
(白水社HPより引用)

『ヴェニスの商人』ウィリアム・シェイクスピア1

ヴェニスの若き商人アントーニオーは、恋に悩む友人のために自分の胸の肉一ポンドを担保に悪徳高利貸しシャイロックから借金してしまう。ところが、彼の商船は嵐でことごとく遭難し、財産の全てを失ってしまった。借金返済の当てのなくなった彼はいよいよ胸の肉を切りとらねばならなくなるのだが──。機知に富んだ胸のすく大逆転劇が時代を越えてさわやかな感動をよぶ名作喜劇。
(新潮社HPより引用)

『マチルダは小さな大天才』ロアルド・ダール

4才ちょっとで図書館の本を読破しちゃった、天才少女マチルダ。ところが両親ときたら、そんな娘を「かさぶた」あつかい。学校にあがると、凶暴な女校長がいて、生徒たちを痛めつけている。横暴で悪どい大人たちに頭脳で立ち向かうマチルダの、痛快な仕返し大作戦!
(評論社HPより引用)

『魔女がいっぱい』ロアルド・ダール

この世の中、ほんとは魔女がウジャウジャいるんだよ…。ぐうぜん魔女たちの集会にまよいこんじゃった少年。魔女に見つかり、ネズミにされてしまう!少年は祖母の知恵をかり、世界中の魔女たちに戦いを挑む。小さなネズミ(少年)が痛快な大活躍。
(評論社HPより引用)

『アッホ夫婦』ロアルド・ダール2

アッホ氏は、汚い毛むくじゃらのヒゲ男。アッホ夫人は、アッと目をむくひどいブス。夫婦そろってすっご~く性悪!そして世にも恐ろしい結末が…?『いじわる夫婦が消えちゃった!』改題。名人・柳瀬尚紀、快調の〈新訳〉。
(評論社HPより引用)

『オ・ヤサシ巨人BFG』ロアルド・ダール

巨人は人喰いと決まっている。ある夜、ソフィーは孤児院のベッドから巨人にさらわれた。
(評論社HPより引用)

『Tales of the Unexpected』ロアルド・ダール3

『グレート・ギャツビー』スコット・フィッツジェラルド

豪奢な邸宅に住み、絢爛たる栄華に生きる謎の男ギャツビーの胸の中には、一途に愛情を捧げ、そして失った恋人デイズィを取りもどそうとする異常な執念が育まれていた……。第一次大戦後のニューヨーク郊外を舞台に、狂おしいまでにひたむきな情熱に駆られた男の悲劇的な生涯を描いて、滅びゆくものの美しさと、青春の光と影がただよう憂愁の世界をはなやかに謳いあげる。
(新潮社HPより引用)

『シッダールタ』ヘルマン・ヘッセ

シッダールタとは、釈尊の出家以前の名である。生に苦しみ出離を求めたシッダールタは、苦行に苦行を重ねたあげく、川の流れから時間を超越することによってのみ幸福が得られることを学び、ついに一切をあるがままに愛する悟りの境地に達する。──成道後の仏陀を讃美するのではなく、悟りに至るまでの求道者の体験の奥義を探ろうとしたこの作品は、ヘッセ芸術のひとつの頂点である。
(新潮社HPより引用)

『荒野のおおかみ』ヘルマン・ヘッセ

物質の過剰に陶酔している現代社会で、それと同調して市民的に生きることのできない放浪者ハリー・ハラーを“荒野のおおかみ”に擬し、自己の内部と、自己と世界との間の二重の分裂に苦悩するアウトサイダーの魂の苦しみを描く。本書は、同時に機械文明の発達に幻惑されて無反省に惰性的に生きている同時代に対する痛烈な文明批判を試みた、詩人五十歳の記念的作品である。
(新潮社HPより引用)

『アモンティラードの樽』エドガー・アラン・ポー

本書の表題になっている「アモンティラードの樽」は、屈辱のゆえに復讐を誓った男の物語である。時はカーニバルの夜。主人公は、ある恐ろしい計画を思いついた。彼が憎しむべき相手はワインに目のない男である。アモンティラードとは、シェリー酒の一種だ。主人公はこのアモンティラードの大樽がある地下蔵に相手をおびきよせ、そして世にもおぞましい方法で復讐を遂げたのだった。
(Amazon商品紹介ページより引用)

『黒猫・黄金虫』エドガー・アラン・ポー4

詩人であり、批評家であり、推理小説の祖であり、SF、ホラー、ゴシック等々と広いジャンルに不滅の作品の数々を残したポー。だがその人生といえば、愛妻を病で失い、酒と麻薬に浸り、文学的評価も受けられず、極貧のまま、40歳で路上で生を終えた──。孤高の作家の昏い魂を写したかのようなゴシック色の強い作品を中心に、代表作中の代表作6編を新訳で収録。生誕200年記念。
(新潮社HPより引用)

『モルグ街の殺人』エドガー・アラン・ポー

史上初の推理小説「モルグ街の殺人」。パリで起きた残虐な母娘殺人事件を、人並みはずれた分析力で見事に解決したオーギュスト・デュパン。彼こそが後の数々の“名探偵”たちの祖である。他に、初の暗号解読小説「黄金虫」、人混みを求めて彷徨う老人を描いたアンチ・ミステリ「群衆の人」を新訳で収録。後世に多大な影響を与えた天才作家によるミステリの原点、全6編。
(新潮社HPより引用)

『ドリアン・グレイの肖像』オスカー・ワイルド

舞台はロンドンのサロンと阿片窟。美貌の青年モデル、ドリアンは快楽主義者ヘンリー卿の感化で背徳の生活を享楽するが、彼の重ねる罪悪はすべてその肖像に現われ、いつしか醜い姿に変り果て、慚愧と焦燥に耐えかねた彼は自分の肖像にナイフを突き刺す……。快楽主義を実践し、堕落と悪行の末に破滅する美青年とその画像との二重生活が奏でる耽美と異端の一大交響楽。
(新潮社HPより引用)

『ウィンダミア卿夫人の扇』オスカー・ワイルド5

月の妖しく美しい夜、ユダヤ王ヘロデの王宮に死を賭したサロメの乱舞。血のしたたる預言者ヨカナーンの生首に、女の淫蕩の血はたぎる…。怪奇と幻想と恐怖とで世紀末文学を代表する『サロメ』。夫の情婦といわれる女が臆面もなく舞踏会に姿を現すが、はたして夫人は? 皮肉の才気に富んだ風俗喜劇『ウィンダミア卿夫人の扇』。ワイルド劇の頂点を示す『まじめが肝心』の3編。
(「BOOK」データベースより引用)

『幸福な王子』オスカー・ワイルド

広場に立てられた王子の像が、宝石でできた自分の目や体じゅうの金箔を、燕に頼んで貧しい人々に分け与えてしまう『幸福な王子』。若い学生が恋人にささげる赤いばらを、一羽のナイチンゲールが死をもって与えてやる『ナイチンゲールとばらの花』など、十九世紀イギリスの小説家オスカー・ワイルドが格調高い文章で綴った、献身的な人間愛と社会への諷刺にあふれる9編を収めた童話集。
(新潮社HPより引用)

『サロメ』オスカー・ワイルド6

妖しい美しさで王エロドの心を奪ってはなさない王女サロメ。月光のもとでの宴の席上、7つのヴェイルの踊りとひきかえに、預言者ヨカナーンの生首を所望する。幻想の怪奇と文章の豊麗さで知られる世紀末文学の傑作。R・シュトラウスのオペラ「サロメ」の原典にもなった。幻想的な美しさで話題を呼んだビアズレーの挿画をすべて収録。
(岩波書店HPより引用)

日本の小説(40作)

『平家物語』

祇園精舎の鐘の音、諸行無常の響あり、沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす──合戦記に人物譚、和漢の故事を織りまぜた、平家の全盛から滅亡までの物語は、鎌倉時代から現代にいたるまで、多くの人々に親しまれてきた。第1冊には巻1から巻3までを収録。平家全盛の時代を描く。新日本古典文学大系本の文庫化。
(岩波書店HPより引用)

『羅生門』芥川龍之介

京の都が、天災や飢饉でさびれすさんでいた頃の話。荒れはてた羅生門に運びこまれた死人の髪の毛を、一本一本とひきぬいている老婆を目撃した男が、生きのびる道を見つける『羅生門』。あごの下までぶらさがる、見苦しいほど立派な鼻をもつ僧侶が、何とか短くしようと悪戦苦闘する『鼻』。ほかに、怖い怖い『芋粥』など、ブラック・ユーモアあふれる作品6編を収録。
(新潮社HPより引用)

『恍惚の人』有吉佐和子

老いて永生きすることは幸福か? 日本の老人福祉政策はこれでよいのか? 誰もが迎える〈老い〉を直視し、様々な問題を投げかける。
(新潮社HPより引用)

『一千一秒物語』稲垣足穂

少年愛・数学・星・飛行機・妖怪・A感覚……近代文学の陰湿な風土と素材を拒絶して、時代を先取りした文学空間を構築した短編集。
(新潮社HPより引用)

『海と毒薬』遠藤周作

戦争末期の恐るべき出来事──九州の大学付属病院における米軍捕虜の生体解剖事件を小説化、著者の念頭から絶えて離れることのない問い「日本人とはいかなる人間か」を追究する。解剖に参加した者は単なる異常者だったのか? どんな倫理的真空がこのような残虐行為に駆りたてたのか? 神なき日本人の“罪の意識”の不在の無気味さを描き、今なお背筋を凍らせる問題作。
(新潮社HPより引用)

『深い河』遠藤周作

喪失感をそれぞれに抱え、インドへの旅をともにする人々。生と死、善と悪が共存する混沌とした世界で、生きるもののすべてを受け止め包み込み、母なる河ガンジスは流れていく。本当の愛。それぞれの信じる神。生きること、生かされていることの意味。読む者の心に深く問いかける、第35回毎日芸術賞受賞作。
(講談社HPより引用)

『野火』大岡昇平

敗北が決定的となったフィリッピン戦線で結核に冒され、わずか数本の芋を渡されて本隊を追放された田村一等兵。野火の燃えひろがる原野を彷徨う田村は、極度の飢えに襲われ、自分の血を吸った蛭まで食べたあげく、友軍の屍体に目を向ける……。平凡な一人の中年男の異常な戦争体験をもとにして、彼がなぜ人肉嗜食に踏み切れなかったかをたどる戦争文学の代表的名作である。
(新潮社HPより引用)

『輝ける闇』開高健

銃声が止んだ……虫が鳴く、猿が叫ぶ、黄昏のヴェトナムの森。その叫喚のなかで人はひっそり死んでゆく。誰も殺せず、誰も救えず、誰のためでもない、空と土の間を漂うしかない焦燥のリズムが亜熱帯アジアの匂いと響きと色のなかに漂う。孤独・不安・徒労・死──ヴェトナムの戦いを肌で感じた著者が、生の異相を果敢に凝視し、戦争の絶望とみにくさをえぐり出した書下ろし長編。
(新潮社HPより引用)

『夏の闇』開高健

ヴェトナム戦争で信ずべき自己を見失った主人公は、ただひたすら眠り、貪欲に食い、繰返し性に溺れる嫌悪の日々をおくる……が、ある朝、女と別れ、ヴェトナムの戦場に回帰する。“徒労、倦怠、焦躁と殺戮”という暗く抜け道のない現代にあって、精神的混迷に灯を探し求め、絶望の淵にあえぐ現代人の《魂の地獄と救済》を描き、著者自らが第二の処女作とする純文学長編。
(新潮社HPより引用)

『日本三文オペラ』開高健

大阪の旧陸軍工廠の広大な敷地にころがっている大砲、戦車、起重機、鉄骨などの残骸。この莫大な鉄材に目をつけた泥棒集団“アパッチ族”はさっそく緻密な作戦計画をたて、一糸乱れぬ組織力を動員、警察陣を尻目に、目ざす獲物に突進する。一見徒労なエネルギーの発散のなかに宿命的な人間存在の悲しい性を発見し、ギラギラと脂ぎった描写のなかに哀愁をただよわせた快作。
(新潮社HPより引用)

『雪国』川端康成

新緑の山あいの温泉で、島村は駒子という美しい娘に出会う。駒子の肌は陶器のように白く、唇はなめらかで、三味線が上手だった。その年の暮れ、彼女に再び会うために、島村は汽車へと乗り込む。すると同じ車両にいた葉子という娘が気になり……。葉子と駒子の間には、あるつながりが隠されていたのだ。徹底した情景描写で日本的な「美」を結晶化させた世界的名作。ノーベル文学賞対象作品。
(新潮社HPより引用)

『古都』川端康成

京都の呉服問屋の娘である千重子は、幼馴染の大学生、真一と平安神宮へ花見に出かける。夕暮れ時、彼女はある秘密を明かすが、真一は本気にしなかった。やがて夏の祇園祭の夜、千重子は自分とそっくりな娘と出会う。あなたは、いったい誰? 運命の歯車が回りはじめた……。京都の伝統ある行事や街並み、移ろう季節を背景に、日本人の魂の底に潜む原風景を流麗に描く。ノーベル文学賞対象作品。
(新潮社HPより引用)

『伊豆の踊子』川端康成

旧制高校生の「私」は、一人で伊豆を旅していた。途中、旅芸人の一行を見かけ、美しい踊子から目が離せなくなる。大きな瞳を輝かせ、花のように笑う踊子。彼女と親しくなりたい。だが、「私」は声をかけられない……。そんなとき、偶然にも芸人たちから話しかけられ、「私」と踊子との忘れられない旅が始まった──。若き日の屈託と瑞瑞しい恋を描いた表題作。ほかに「温泉宿」「抒情歌」「禽獣」を収録。
(新潮社HPより引用)

『空海の風景』司馬遼太郎

平安の巨人空海の思想と生涯、その時代風景を照射し、日本が生んだ人類普遍の天才の実像に迫る。構想十余年、司馬文学の記念碑的大作。芸術院恩賜賞受賞。
(中央公論新社HPより引用)

『播磨灘物語』司馬遼太郎

黒田官兵衛、この戦国末期が生んだ商人的思考の持主。それは既に彼の家系に根づく。官兵衛二十二歳、播州御着城にて一番家老。洗礼名シメオン。のち、如水。本巻は入念に官兵衛の人となりをたどり、播州の小天地で、広大な世界に想いをはせていた一紳士が、愈々織田信長の岐阜へ旅立つあたり迄に関って進む。
(講談社HPより引用)

『細雪』谷崎潤一郎

大阪船場に古いのれんを誇る蒔岡家の四人姉妹、鶴子、幸子、雪子、妙子が織りなす人間模様のなかに、昭和十年代の関西の上流社会の生活のありさまを四季折々に描き込んだ絢爛たる小説絵巻。三女の雪子は姉妹のうちで一番の美人なのだが、縁談がまとまらず、三十をすぎていまだに独身でいる。幸子夫婦は心配して奔走するが、無口な雪子はどの男にも賛成せず、月日がたってゆく。
(新潮社HPより引用)

『刺青・秘密』谷崎潤一郎

肌をさされてもだえる人の姿にいいしれぬ愉悦を感じる刺青師清吉が年来の宿願であった光輝ある美女の背に蜘蛛を彫りおえた時、今度は……。性的倒錯の世界を描き、美しいものに征服される喜び、美即ち強きものである作者独自の美の世界が顕わされた処女作「刺青」。作者唯一の告白書にして懺悔録である自伝小説「異端者の悲しみ」ほかに「少年」「秘密」など、初期の短編全七編を収める。
(新潮社HPより引用)

『枯木灘』中上健次

熊野を舞台に繰り広げられる業深き血のサーガ……日本文学に新たな碑を打ち立てた著者初長編にして圧倒的代表作。後日談「覇王の七日」を新規収録。毎日出版文化賞他受賞。
(河出書房新社HPより引用)

『岬』中上健次

郷里・紀州を舞台に、逃れがたい血のしがらみに閉じ込められた一人の青年の、癒せぬ渇望、愛と憎しみを鮮烈な文体で描いた芥川賞受賞作。「黄金比の朝」「火宅」「浄徳寺ツアー」「岬」収録。
(文藝春秋BOOKSより引用)

『地の果て 至上の時』中上健次

紀州を舞台に圧倒的な物語を紡いだ現代文学の巨星が芥川賞受賞作『岬』、代表作『枯木灘』を凌駕すべく挑んだ最高傑作。
(講談社HPより引用)

『十九歳の地図』中上健次

閉ざされた現代文学に巨大な可能性を切り拓いた、時代の旗手の第一創作集──故郷の森で生きる少年たち、都会に住む若者のよる辺ない真情などを捉え、新文学世代の誕生を告知した出発の書!
(河出書房新社HPより引用)

『千年の愉楽』中上健次

熊野の山々のせまる紀州南端の地を舞台に、高貴で不吉な血の宿命を分かつ若者たち──色事師、荒くれ、夜盗、ヤクザら──の生と死を、神話的世界を通し過去・現在・未来に自在に映しだす新しい物語文学。
(河出書房新社HPより引用)

『熊野集』中上健次

『枯木灘』『鳳仙花』等の力強い文学的達成のあと、更に新たな表現の地平を拓こうとする果敢にしてエネルギーに溢れた“挑戦する志”。現代の文学を全身で担おうとする中上健次の奔騰し凝集しつづける表現の“渦”。
(講談社HPより引用)

『奇蹟』中上健次

金色の小鳥が群れ夏芙蓉の花咲き乱れる路地。高貴にして淫蕩の血に澱んだ仏の因果を背負う一統で、「闘いの性」に生まれついた極道タイチの短い生涯。人間の生と死、その罪と罰が語られた崇高な世界文学。
(河出書房新社HPより引用)

『鳳仙花』中上健次

 「秋幸もの三部作」よりも以前の時代を描く、秋幸の母・フサの波乱の半生を描いた物語。海光る3月。私生児としての生い立ちに昏い痛みを覚えながらも、美しく利発な娘に成長したフサは、十五になった春、生まれ育った南紀の町をあとにした。若々しい肉体の目覚めとともに恋を知り、子を孕み、母となって宿命の地に根をおろすフサ。しかし、貧しくも幸福な日々は、夫・勝一郎の死によって突然に断ち切られた。子供を抱え、戦時下を生き延びる過酷な暮らしの中で、後に賭博師の龍造と子を為し、秋幸と名付ける。しかし龍造が賭博で刑務所に入っている間、他の二人の女を孕ませていたことを知り、フサは秋幸には龍造を父と呼ばせぬと宣言する……。中上健次が実母をモデルに、その波瀾の半生を雄大な物語へと昇華させた傑作長編。
(小学館HPより引用)

『十九歳のジェイコブ』中上健次

クスリで濁った頭と体を、ジャズに共鳴させるジェイコブ。癒されることのない渇きに呻く十九歳の青春を、精緻な構成と文体で描く。渦巻く愛と憎しみ、そして死。灼熱の魂の遍歴を描く、青春文学の金字塔。
(KADOKAWAHPより引用)

『こころ』夏目漱石

鎌倉の海岸で、学生だった私は一人の男性と出会った。不思議な魅力を持つその人は、“先生”と呼んで慕う私になかなか心を開いてくれず、謎のような言葉で惑わせる。やがてある日、私のもとに分厚い手紙が届いたとき、先生はもはやこの世の人ではなかった。遺された手紙から明らかになる先生の人生の悲劇──それは親友とともに一人の女性に恋をしたときから始まったのだった。
(新潮社HPより引用)

『草枕』夏目漱石

智に働けば角が立つ──思索にかられつつ山路を登りつめた青年画家の前に現われる謎の美女。絢爛たる文章で綴る漱石初期の名作。
(新潮社HPより引用)

『死霊』埴谷雄高

晩夏酷暑の或る日、郊外の風癲病院の門をひとりの青年がくぐる。青年の名は三輪与志、当病院の若き精神病医と自己意識の飛躍をめぐって議論になり、真向う対立する。三輪与志の渇し求める<虚体>とは何か。三輪家4兄弟がそれぞれのめざす窮極の<革命>を語る『死霊』の世界。全宇宙における<存在>の秘密を生涯かけて追究した傑作。序曲にあたる1章から3章までを収録。日本文学大賞受賞。
(講談社HPより引用)

『金閣寺』三島由紀夫

「美は……美的なものはもう僕にとっては怨敵なんだ」。吃音と醜い外貌に悩む学僧・溝口にとって、金閣は世界を超脱した美そのものだった。ならばなぜ、彼は憧れを焼いたのか? 現実の金閣放火事件に材を取り、31歳の三島が自らの内面全てを託した不朽の名作。血と炎のイメージで描く〈現象の否定とイデアの肯定〉──三島文学を貫く最大の原理がここにある。
(新潮社HPより引用)

『仮面の告白』三島由紀夫

女に魅力を感じず、血に塗れた死を憧憬しつつ自らの性的指向に煩悶する少年「私」。軍靴の響き高まるなか、級友の妹と出会い、愛され、幸福らしきものに酔うが、彼女と唇を重ねたその瞬間「私には凡てがわかった。一刻も早く逃げなければならぬ」──。少年が到達した驚異の境地とは? 自らを断頭台にかけた、典雅にしてスキャンダラスな性的自伝。詳細な注解付。
(新潮社HPより引用)

『春の雪 ―豊饒の海・第一巻―』三島由紀夫

ともに華族に生まれた松枝清顕と綾倉聡子。互いに惹かれ合うが、自尊心の強さから清顕が聡子を遠ざけると、聡子は皇族との婚約を受け入れてしまう。若い二人の前に、燃えるような禁忌の道が拓かれ、度重なる密会の果て、ついに恐れていた事態を招来する──。三島が己れのすべてを賭し、典雅なる宿命世界を描き尽くしたライフワークたる『豊饒の海』第一巻。
(新潮社HPより引用)

『奔馬 ―豊饒の海・第二巻―』三島由紀夫

親友・松枝清顕を看取った本多繁邦の前に、清顕と同じく脇腹に三つの黒子をもつ青年・飯沼勲が現れる。腐敗した政財界と疲弊した社会を変えんと志す勲は、右翼塾を主宰する父や塾生、恋人や財界重鎮らに翻弄され孤独を深めていく。本多の見守るなか、純粋さを求める青年は、たった一人の叛乱へひた走るのだった──。愛と裏切りが渦巻く『豊饒の海』第二巻。

『暁の寺 ―豊饒の海・第三巻―』三島由紀夫

自分は日本人の生れ変りです──。タイの姫君は本多繁邦にそう訴え、松枝清顕と飯沼勲に関する質問にも正確に答えた。続くベナレスの旅で本多は輪廻の実相を目撃し、白い聖牛の厳かな顔に慄然とする。脳裏に甦るのは清顕の「あの言葉」。戦後、姫と再会した本多はその肌に転生の印を見究めんとするのだが……。認識と神秘の相克が招く圧巻の結末。『豊饒の海』第三巻。
(新潮社HPより引用)

『天人五衰 ―豊饒の海・第四巻―』三島由紀夫

妻を亡くした老残の本多繁邦は、十六歳の安永透と出会う。透の脇腹には三つの黒子が昴の星のように並んでいた。転生の印なのか。本多は、彼を養子に迎え緻密な教育を始めるが……。仮借なき破局、終末の翳りが本多を襲う。松枝清顕に縁深い月修寺を訪れる本多だが、そこで語られる言葉と目にした光景は全てを容赦なく打ち砕くものだった。『豊饒の海』完結編。
(新潮社HPより引用)

『美しい星』三島由紀夫

大杉家には秘密ができた。一家全員、宇宙人だと自覚したのだ。父は原水爆を憂い米ソ首脳にメッセージを送り、金星人の同胞と称する男を訪ねた娘は処女懐胎して帰ってきた……。対立する宇宙人〈羽黒一派〉との人類救済の是非を巡る論争は『カラマーゾフの兄弟』「大審問官」の章とも比肩する。三島文学の主題がSFエンターテインメントと出会った異色作。
(新潮社HPより引用)

『ポラーノの広場』宮沢賢治

あなたが宮沢賢治に最初にであった時、心がどんなふうに動いたか覚えていますか──つめくさのあかりを辿って訪ねた伝説の広場をめぐる顛末を、自伝的思い深く描いた表題作、ブルカニロ博士が現れる「銀河鉄道の夜〔初期形第三次稿〕」、本物の風の子又三郎の話「風野又三郎」、「いちょうの実」など童話17編。多彩な作品の複雑な成立の秘密もうかがい知れて、魅力をさらに堪能できる一冊。
(新潮社HPより引用)

『銀河鉄道の夜』宮沢賢治

貧しく孤独な少年ジョバンニが、親友カムパネルラと銀河鉄道に乗って美しく哀しい夜空の旅をする、永遠の未完成の傑作である表題作や、「よだかの星」「オツベルと象」「セロ弾きのゴーシュ」など、イーハトーヴォの絢爛にして切なく多彩な世界に、「北守将軍と三人兄弟の医者」「饑餓陣営」「ビジテリアン大祭」を加えた14編を収録。賢治童話の豊饒な醍醐味をあますところなく披露する。
(新潮社HPより引用)

『ねじまき鳥クロニクル』村上春樹

「人が死ぬのって、素敵よね」彼女は僕のすぐ耳もとでしゃべっていたので、その言葉はあたたかい湿った息と一緒に僕の体内にそっともぐりこんできた。「どうして?」と僕は訊いた。娘はまるで封をするように僕の唇の上に指を一本置いた。「質問はしないで」と彼女は言った。「それから目も開けないでね。わかった?」僕は彼女の声と同じくらい小さくうなずいた。(本文より)
(新潮社HPより引用)

『高瀬舟』森鴎外

人買いのために引離された母と姉弟の受難を通して、犠牲の意味を問う『山椒大夫』、弟殺しの罪で島流しにされてゆく男とそれを護送する同心との会話から安楽死の問題をみつめた『高瀬舟』。滞欧生活で学んだことを振返りつつ、思想的な立場を静かに語って鴎外の世界観、人生観をうかがうのに不可欠な『妄想』、ほかに『興津弥五右衛門の遺書』『最後の一句』など全十二編を収録する。
(新潮社HPより引用)

詩集(4作)

『ポー詩集』エドガー・アラン・ポー

詩人として、小説家として、19世紀アメリカ文学の中で特異な光を放つエドガー・アラン・ポー。彼の詩は悲哀と憂愁と幻想に彩られ、ボードレールのフランス語訳によってフランス象徴主義の詩人たちに深い影響を与えたことはよく知られている。本書には、ポー自身が『詩の原理』の中で創作過程を明かしたことで著名な「大鴉」のほか「ヘレンに」「アナベル・リイ」などの代表作を収める。
(新潮社HPより引用)

『詩集 言葉のない世界』田村隆一

詩人・田村隆一の第2詩集『言葉のない世界』は、全10篇、48ページの薄い詩集だが、1962年刊行以後、名詩集との評価を不動のものとしてきた。本書は、この昭森社版のオリジナルを約60年ぶりに新装復刊。硬質な激しい言葉で詩の在り処と生の意味を問いかけるこの詩篇たちは、今の私たちの心をあつく揺さぶり、勇気と詩を読む喜びとを与えてくれる。栞にミュージシャン曽我部恵一による「ぼくらには詩が必要だ」。装幀は水戸部功。
(港の人HPより引用)

『中原中也詩集』中原中也

愛する者よ、無垢なる日々よ──。生と死のあわいを漂いながら、失われて二度とかえらぬものへの、あふれる惜別の想いを、ノスタルジックにうたい続けた、夭折の天才詩人、中也。哀切で甘美なことばが、胸をうつ調べとなって響きあい、はかない余韻が心に沁みる2冊の詩集『山羊の歌』『在りし日の歌』に、詩集として編まれなかった作品も併せた140篇の詩篇を収録。
(新潮社HPより引用)

『新編 宮沢賢治詩集』宮沢賢治

宮沢賢治の詩は、その圧倒的に豊富なイメージと斬新な語彙で、人々に新鮮な驚異を与えてきた。三十七年を多彩に生き急いだ彼は、常に自己の内奥に修羅を見据える。その熱いモノロオグは、山野を跋渉し森羅万象と交響して生起した心象のスケッチから生命を得、たゆまぬ推敲・改作をへて眼前の形に昇華されたのだ。賢治の詩の世界のエッセンスとして慎重に抽出された132篇を収録。
(新潮社HPより引用)

ノンフィクション・エッセイ・評論など(17作)

『オスカー・ワイルドの妻 コンスタンス・メアリー・ワイルドの生涯』アン・クラーク・アモール

19世紀末のイギリスでセンセーションを巻き起こしたワイルドの同性愛裁判。そのスキャンダルに翻弄された妻、コンスタンスの知られざる生涯に光をあてた評伝。「ワイルドの妻」として社交界の華となった彼女は、当時の「新しい女」でもあった。
(彩流社HPより引用)

『色彩論』ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ

数学的・機械論的近代自然科学と一線を画し、自然の中に「精神」を読みとろうとする特異で巨大な自然観を示した思想家・ゲーテの不朽の業績。
(筑摩書房HPより引用)

『少年』ロアルド・ダール

異色短篇から子ども向けファンタジーまで、数々の傑作を世に送り出した稀代のストーリーテラー、ロアルド・ダール。そんな彼が生誕から就職までの少年時代をユーモアたっぷりに綴った自伝が新訳で登場。菓子屋で起きた騒動、学校での日々、楽しい夏休み……豊富なエピソードに彩られた逸品!
(早川書房HPより引用)

『母性という神話』エリザベート・バダンテール

いわゆる「母性愛」は本能などではなく、母親と子どもの日常的なふれあいの中で育まれる愛情である。それを「本能」とするのは、父権社会のイデオロギーであり、近代が作り出した幻想である…。母性本能の神話性を18世紀以来の育児事情の変遷により論証し、母と子の関係や女性の在り方について再考をうながした問題提起の書。1980年、フランスで出版されるや多くの反響や批判とともに大論議をよんだフェミニズム歴史学の金字塔。
(筑摩書房HPより引用)

『幸福論』ヘルマン・ヘッセ

多くの危機を超えて静かな晩年を迎えたヘッセの随想と小品。はぐれ者のからすにアウトサイダーの人生を見る「小がらす」など14編。
(新潮社HPより引用)

『時間と自由』アンリ・ベルクソン

自由を主題とするこの学位論文、ベルクソン(1859-1941)の主要4著作の1で、原題を「意識に直接与えられたものについての試論」という。全てを持続の相の下に眺める、というベルクソンの哲学の基本構想は、深い直観的洞察に裏打ちされた本論文において初めて確立され、絶対形而上学への新たな道を切り開いた。
(岩波書店HPより引用)

『新日本史』家永三郎

(※こちらは教科書です。本の紹介文も見つけれず、他の作品と同様の画像つきリンクも作成できなかったため、Amazonのリンクのみ貼っておきます。こちらからどうぞ⇒『新日本史』)

『十頁だけ読んでごらんなさい。十頁たって飽いたらこの本を捨てて下さって宜しい。』遠藤周作

好きと打ち明けたい。デートに誘いたい。病気の人を見舞いたい。身内を亡くした人にお悔やみを伝えたい。そんな時、どうしたら自分の気持ちを率直に伝えて、相手の心を動かす手紙を書くことができるのか──。大作家が、多くの例文を挙げて説き明かす「心に届く」手紙の秘訣は、メールを書く時にもきっと役立つ。執筆より半世紀を経て発見され世を瞠目させた幻の原稿、待望の文庫化。
(新潮社HPより引用)

『開口閉口』開高健

読書の楽しみを語り、現代の風俗を諷刺し、食味の真髄を探り、釣りの薀蓄を傾け、世界の美酒・珍酒を紹介し、人生の深奥を観照する。──鋭い洞察が溢れ、ユーモアとウィットに富み、自ずと人柄のにじみ出る絶妙な語り口は読者を魅了せずにはおかない。「男の収入の三分法」「面白い物語はまだまだある」「釣るのか釣られるのか」「酒の王様たち」「小さな話で世界は連帯する」など珠玉64編。
(新潮社HPより引用)

『美しい日本の私』川端康成

雪、月、花に象徴される日本美の伝統は、「白」に最も多くの色を見、「無」にすべてを蔵するゆたかさを思う。美の真姿を流麗な文章にとらえた本書は、ノーベル賞受賞記念講演の全文に、サイデンステッカー氏による英訳を付した、日本人の心の書である。
(講談社HPより引用)

『川端康成・三島由紀夫 往復書簡』川端康成、三島由紀夫

東大在学中の三島由紀夫は、処女小説集『花ざかりの森』を川端康成に送り、昭和20年3月8日付の川端の礼状をもって、二人の親交が始まった。文学的野心を率直に認(したた)めてきた三島は、川端のノーベル賞受賞を機に文面も儀礼的になり、昭和45年、衝撃的な自決の4ヶ月前に出された永訣の手紙で終止符を打つ……「小生が怖れるのは死ではなくて、死後の家族の名誉です」恐るべき文学者の魂の対話。
(新潮社HPより引用)

『名人は危うきに遊ぶ』白洲正子

自由に生きることの「孤独」について。とらわれず、ひたすら「在る」ことの充足について。歳月に磨かれた「型」の非情さについて。本当の美しさを「もの」に見出し、育て、生かすことについて。はかなさの、めでたさについて。さくら、新緑、観音浄土……、おのれの魂と向き合い悠久のエネルギィを触知した日々。誰のものでもない「私の」人生、その豊熟を緩急自在に語る、38の随想。
(新潮社HPより引用)

『白洲正子自伝』白洲正子

祖父・樺山資紀や昭和天皇の思い出、十四歳でのアメリカ留学、白洲次郎との結婚、小林秀雄や河上徹太郎らとの交流……興味深いエピソードがあふれる待望の自伝。
(新潮社HPより引用)

『文章読本』谷崎潤一郎

正しく文学作品を鑑賞し、美しい文章を書こうと願うすべての人の必読書。文章入門としてだけでなく文豪の豊かな経験談でもある。
(中央公論新社HPより引用)

『陰翳礼賛』谷崎潤一郎

日本の伝統美の本質を、かげや隈の内に見出す「陰翳礼讃」「厠のいろいろ」を始め、「恋愛及び色情」「客ぎらい」など随想六篇を収む。
(中央公論新社HPより引用)

『イサム・ノグチ 宿命の越境者』ドウス昌代

母の国、アメリカ、父の国、日本。2つの国のはざまでアイデンティティを引き裂かれ、歴史の激流に翻弄されながら、少年の苛酷な旅がはじまる。父との葛藤、華麗な恋愛遍歴、戦争……。「ミケランジェロの再来」と謳われた巨匠の波瀾に富んだ生涯を描ききった傑作。第22回 講談社ノンフィクション賞受賞作。
(講談社HPより引用)

『柿本人麻呂 人と作品』中西進

(※本の紹介文が見つけられなかったため、商品リンクのみとなります)

絵本(14作)

『ぼくを探しに』シェル・シルヴァスタイン

さあ、どうぞシルヴァスタインのふしぎの世界へ。 倉橋由美子がご案内します! この魅力的で心にしみるイラスト物語が、地球の上で、花のように、風のように読まれ続けているわけ──を、あなたも見つけてください。 何かが足りない それでぼくは楽しくない 足りないかけらを探しに行く ころがりながらぼくは歌う 「ぼくはかけらを探してる、足りないかけらを探してる、 ラッタッタ さあ行くぞ、足りないかけらを……」 
(講談社HPより引用)

『続ぼくを探しに ビッグ・オーとの出会い』シェル・シルヴァスタイン

探しものは何ですか。ビッグ・オーに出会いましたか。『ぼくを探しに』に続く、大人の童話Part2。

おとなを演じるのが上手な人、下手な人……。
誰もが「童心」を道連れに旅をする。
「だって角(かど)が尖ってるよ」とかけらは言う。
「角はとれて丸くなるものさ」とビッグ・オーは言う。
(講談社HPより引用)

『天に落ちる』シェル・シルヴァスタイン

シルヴァスタインが遺した144の宝石 子どもだった頃の自分にもう一度出会ってみませんか? 「ぼくを探しに」のシルヴァスタイン(1932~1999)最後の作品。魅力的なイラストと不思議なユーモア。奇想天外な発想とあたたかい眼差し。ときにナンセンスときにちょっぴり残酷。作家倉橋由美子さんの名訳で、子どもも大人も楽しめる絵本。
(講談社HPより引用)

『人間になりかけたライオン』シェル・シルヴァスタイン

ぼくって誰? 自分を見失ってしまった人、新しい出発を目指す人に。「ぼくを探しに」の著者が贈る、自分探しの旅。

さあ、シェルビーおじさんがとびきり変なライオンのお話をしてあげよう。何しろこんな変なライオンはおじさんも見たことがない……えーと、あれは12月17日の金曜日、シカゴでのことだった。よく覚えている。何しろ、その日は雪がぬかるみはじめて……いや、やはりもっと前から話を始めよう。このライオンがまだ小さかった頃からだ。いいね。
(講談社HPより引用)

『屋根裏の明かり』シェル・シルヴァスタイン

ユーモアがわからない大人はツマラナイ。そんな大人を親にしなければならない子供はもっとツマラナイ。全米ベストセラー第1位! 肩の力を抜いて遊んで行きなよ。言葉が呼んでる。イメージが踊ってる。ここはシルヴァスタインのポエジー・ランド。
(講談社HPより引用)

『おおきな木』シェル・シルヴァスタイン

子どもから大人まで、愛する人へのプレゼントに! おおきな木の無償の愛が心にしみる、何度でも読み返したい、シルヴァスタインのロングセラー絵本が、村上春樹の新訳で登場! いつでもそこにある木。成長し、変わっていく少年。それでも木は、少年に惜しみない愛を与え続けた・・・
(あすなろ書房HPより引用)

『三びきのコブタのほんとうの話』ジョン・ジェスカ、レイン・スミス

三びきのコブタがつぎつぎとこわいオオカミに襲われるという有名な昔話を、加害者のオオカミの立場から見たらどうなるか。そういう発想でつくられ見事に成功し、たちまちベストセラーになった話題の絵本。
(岩波書店HPより引用)

『めがねなんか、かけないよ』レイン・スミス

ぼくのまわりは、みんなめがねをかけている。だけど、ぼくはかけたくないんだ。変てこな医者におどかされる少年が見たものは……めがねをかけたポテト? アメリカのユニークな絵本作家のポップで楽しい絵本。
(ほるぷ出版HPより引用)

『スノーマン』レイモンド・ブリッグズ

少年がつくったゆきだるまに命がやどり、二人はいっしょに楽しいときをすごします。夜空に飛びだし、美しい風景を心ゆくまで味わう一夜の出来事。アニメにもなったレイモンド・ブリッグズの名作が、新装版で登場です。文字のない絵本が、ゆたかな余韻をお届けします。
(評論社HPより引用)

『よるくま』酒井駒子

ママ あのね……
あのね きのうのよるね、うんとよなかに かわいいこが きたんだよ。

夜、男の子が寝ていると、まっ黒な「よるくま」がお母さんをさがしにきました。男の子はよるくまをつれて、夜のまちへお母さんをさがしにでかけます。母のにおい、あたたかさを思いおこさせるファンタジー。
(偕成社HPより引用)

『パムとケロのにちようび』島田ゆか

雨の日曜日。サッカーもすなあそびもできない。そんな日には、ちらかったへやをかたづけて、おかしを用意して、それから本を読もうと……。
(文溪堂HPより引用)

『パムとケロのそらのたび』島田ゆか

月曜日の朝、おじいちゃんから山のようなこづつみがとどいた。中身は組み立て式ひこうき。ひこうきにのって、おじいちゃんの誕生日のお祝いに出かけますが……。
(文溪堂HPより引用)

『パムとケロのさむいあさ』島田ゆか

はなが凍りそうな火曜日の寒い朝、こんな日は池も凍っているはず。そこで見つけたのは、池と一緒に凍っているあひるのかいちゃん。
(文溪堂HPより引用)

『パムとケロのおかいもの』島田ゆか

水曜日には、みんなで車に乗って、市場に買い出しにいこう! 市場でみんなが買うのは、どんなもの?
(文溪堂HPより引用)

漫画(30作)

『ベルサイユのばら』池田理代子

『ベルサイユのばら』は1972年に週刊マーガレットで連載開始以来、40年余にわたって愛読されるロングセラー。フランス革命を背景に展開される人間ドラマは、マリー・アントワネット、オスカル、フェルゼンの出会いから始まった!
(集英社HPより引用)

『ピアノの森』一色まこと

森に捨てられたピアノ……そのピアノをオモチャがわりにして育った少年・一ノ瀬海は、かつて天才の名をほしいままにしながら事故によってピアニスト生命を断たれ小学校の音楽教師になっていた阿字野壮介や、偉大な父を持ち自らもプロを目指す転校生・雨宮修平らとの出逢いから次第にピアノに魅かれていく……!! その森にはボロボロに壊れ、音も出なくなったピアノが捨ててあった。度胸試しにも使われる通称「オバケピアノ」は、夜になるとポロ~ンとひとりでに鳴るという。その「オバケ」の正体……音が出ないはずのそのピアノを鳴らせる、ただ一人の少年……その名は、一ノ瀬海(カイ)!!
(講談社HPより引用)

『バガボンド』井上雄彦

剣における天下無双を目指し、殺し合いの螺旋の中へと身を投じていく宮本武蔵。同じく、剣の道を究めんとする者たちは、放浪の人(バガボンド)となり、その運命に翻弄されていく——。井上雄彦が吉川英治の小説をもとに描く、大胆かつ斬新な「宮本武蔵」。講談社漫画賞、文化庁メディア芸術祭大賞、手塚治虫文化賞マンガ大賞受賞の傑作。
(講談社HPより引用)

『リアル』井上雄彦

バスケをやめてから何をやっても上手くいかなくなった男、野宮朋美が古ぼけた体育館で車イスの男、戸川清春と出会ったことから物語は始まる。彼らが直面する現実とは…?
(集英社HPより引用)

『SLAM DUNK』

中学3年間で50人の女の子にふられた桜木花道。高校生となった彼は、ふと声をかけてきた女の子・赤木晴子に性懲りもなく一目惚れ。その「バスケットはお好きですか?」との問いに花道は…!?
(集英社HPより引用)

『MONSTER』浦沢直樹

デュッセルドルフ・アイスラー病院の日本人医師・天馬賢三は、人道的見地から少年ヨハンの命を救う。それがすべての始まりだった…。ヨハンの真の姿は? 天馬の運命は? ヨハンをめぐる天馬の旅は続く。
(小学館HPより引用)

『20世紀少年』浦沢直樹

1997年、ケンヂが営むコンビニへ刑事が訪れた。ケンヂがいつも酒の配達をしている敷島家が、全員行方不明になったのだという。敷島家の集金がまだ終わっていなかったケンヂは、飲み逃げかと落ち込むものの、渋々ビールの空きビンを取りに敷島の家を訪れる。するとそこには、どこかで見たことがあるような、不思議なマークが壁に描かれていた。
(小学館HPより引用)

『AKIRA』大友克洋

第3次世界大戦から38年、世界は新たな繁栄をむかえつつあった──。ネオ東京を舞台に繰り広げられる本格SFアクションコミックの金字塔!
(講談社HPより引用)

『花より男子』神尾葉子

牧野つくしが入ったのは超金持ち名門高校。でも、そこはサイアクな所だった。F4ってチームが牛耳って、ちょっとでも歯向かうと集団イジメ! ぶち切れたつくしはF4の道明寺司にケリを入れてしまい…!?
(集英社HPより引用)

『サーカス・ワンダー』楠桂

サーカスが街にやって来た。タダ券を手に入れた少年・悠樹は、惚れている円先輩をサーカスに誘う。しかし、円はサーカスに不気味な気配を感じていて…ショーの途中、円は忽然と姿を消した。それどころか、彼女の存在そのものがこの世から消えてしまったのだ。円の存在を覚えているのは、この世にただ一人、悠樹だけ。悠樹は円を救い出すため、不気味なサーカス団へと乗り込むのだが…? 表題のファンタジックホラー他、全3編のオムニバス。
(Amazon商品紹介ページより引用)

『ゴルゴ13』さいとう・たかを

いわずと知れた闇の狙撃手・G、世界を股に標的を討つ!! 特定の政治信条、倫理観を持つ事なく、依頼主からの多額の報酬のみを根拠に行動する超A級スナイパー・ゴルゴ13。狙った獲物を仕留める、その成功率はほぼ100%だが──!?
(ビッグコミックスHPより引用)

『鬼平犯科帳』さいとう・たかを、池波正太郎

天明七年、火付盗賊改方・御頭(長官)をつとめることになった長谷川平蔵。金箔付きの盗賊たちをお縄にしていく彼を、人々は鬼の平蔵と恐れたのであったが……。池波正太郎原作、さいとう・たかを時代劇コミックの金字塔!
(Amazon商品紹介ページより引用)

『攻殻機動隊』士郎正宗

西暦2029年。通信ネットワークに覆われ、膨大な情報が世界を駆け巡っている超高度情報化社会。しかし国家や民族、そして犯罪は依然として存在していた。より複雑化していく犯罪に対抗すべく結成された特殊部隊……公安9課に所属するその組織の名は、攻殻機動隊と呼ばれた。
(講談社HPより引用)

『うる星やつら』高橋留美子

世にもまれな凶相の持ち主諸星(もろぼし)あたると宇宙人ラムちゃんのラブコンビがくりひろげる奇想天外ハチャメチャ爆笑ギャグ!!
(小学館HPより引用)

『らんま1/2』高橋留美子

乱馬が女の子だったことで、早雲はがっかり。ところが風呂から上がった乱馬は男の子に、パンダは乱馬の父・玄馬に変わっていた。二人は中国で修行中、その水に触れると女になってしまう泉と、パンダになってしまう泉に落ちていたのだった。お湯をかければ元に戻るのだが、男と女、人間とパンダを行き来するやっかいな二人を前に、許嫁候補となったあかねをはじめ、天道家は大混乱になる。
(小学館HPより引用)

『ブラック・ジャック』手塚治虫

手塚治虫・不朽の名作『BJ』決定版登場!黒マント姿で満身創痍の天才的外科医ブラック・ジャック。彼は法外な治療費を提示し、次々と不可能を可能にしていく…。
(講談社HPより引用)

『七色いんこ』手塚治虫

芝居をモチーフにした軽妙洒脱な犯罪活劇! 七色いんこは、どんな役もこなす天才役者。しかし、その正体は大泥棒だった! 劇場に来る金持ちから金品を盗み取るのだが、そこにはある目的が隠されていた!!(講談社HPより引用)

『ブッダ』手塚治虫

ブッダの生涯を描いた大作がいま始まる! 出自を隠しコーサラ国将軍の養子として生きるチャプラ。物語は彼を中心に動き出す……。そのころ小国カピラバストウで、主人公シッタルダ(ブッダ)が誕生した。
(講談社HPより引用)

『HUNTER×HUNTER』冨樫義博

父と同じハンターになるため、そして父に会うため、ゴンの旅が始まった。同じようにハンターになるため試験を受ける、レオリオ・クラピカ・キルアと共に、次々と難関を突破していくが…!?
(集英社HPより引用)

『レベルE』冨樫義博

地球にやってきたドグラ星の第一王子は、最高の頭脳と最悪な性格の持ち主だった! 王子はディスクン星人と手を組み、地球人の高校生をもまきこんで、親衛隊員の忠誠心を試そうと大芝居をうつが?
(集英社HPより引用)

『幽☆遊☆白書』冨樫義博

教師も手をやく不良の浦飯幽助。ある日子供を助けて事故にあい、幽霊になってしまう。予定外の死に閻魔大王は、生き返るための試練として、人の心を映す霊界獣の卵をかえすことを命じるが…!
(集英社HPより引用)

『鎌倉ものがたり』西岸良平

鎌倉に住む推理作家、一色正和はスゴ腕の名探偵でもある。愛妻亜紀子とともに、鎌倉内外の魔物、亡霊、神様、仏様、宇宙人ともお付き合い。知人、友人には警察関係者から不思議な動物まで幅広い。豊富なキャラクターとともに、鎌倉におこる難問、珍事件を解決するミステリーは、大人から子供まで楽しめる。ロングセラー人気コミック!
(双葉社HPより引用)

『バイオメガ』弐瓶勉

『シドニアの騎士』『BLAME!』『人形の国』の弐瓶勉による、SF×バイクアクションの傑作が新たな形でよみがえる! 火星探査船がもたらした謎の疫病で混乱に落ちいった未来の地球──。合成人間・庚造一(かのえ ぞういち)は人類を襲う新たな脅威に立ち向かうが──?
(講談社HPより引用)

『ぼくの地球を守って』日渡早紀

亜梨子(ありす)は植物と交信する能力を持つ高校生。ある日、隣家のイタズラ小学生・輪(りん)を誤ってマンションのベランダから転落させてしまう。奇跡的に回復した輪は、もう一人の自分に覚醒していた…。一方、亜梨子は前世の夢を共有する同級生に出会い…!?
(白泉社HPより引用)

『北斗の拳』武論尊、原哲夫

世紀末、暴力の嵐が吹き荒れる無法の荒野で力なき民は苦悶の声をあげていた。そんな時、廃墟の町に現れた謎の男、ケンシロウ。ケンシロウの必殺拳、北斗神拳が悪党たちを倒す…!!
(集英社HPより引用)

『キャッツ・アイ』北条司

狙った獲物は逃さない。美術品を専門に狙う美女怪盗・キャッツアイ。その正体は、泪・瞳・愛の来生三姉妹。しかも、キャッツアイを追う刑事内海俊夫は瞳の恋人だ。キャッツの正体をつかもうとする俊夫と、瞳達キャッツアイとの対決は今日も続く…。
(集英社HPより引用)

CITY HUNTER』北条司

ボディーガードから殺しまで手広く請負うプロのスイーパー、冴羽。銃の腕は超一流、「シティーハンター」として今日も大都会にうごめいている敵を撃つ。そんな彼は、常に危機と隣り合わせの日々を送っているが、今度は巨大麻薬組織から命を狙われてしまう! そして、遂に相棒の槇村が殺されてしまった…!!
(集英社HPより引用)

『サラリーマン金太郎』本宮ひろ志

不思議な縁でヤマト建設会長の“命の恩人”となり、特別入社を許され東京へやってきた矢島金太郎。男気あふれる元暴走族頭・金太郎が日本一のサラリーマンをめざして大暴れ。
(集英社HPより引用)

『はじめの一歩』森川ジョージ

いじめられっ子だった幕之内一歩はひょんなことからボクシングに出会い、熱中していく。一歩は『強いってどういうことだろう?』という素朴な疑問を抱えながら、持ち前の頑張りで過酷な練習に耐え抜き、強くなっていく。数多の強敵との死闘を勝ち抜き、国内屈指のハードパンチを持つ日本王者となった一歩。その次なる目標は遥かなる世界王者への道! 限りなく熱く純粋な一歩のさらなる挑戦が始まった!!
(講談社HPより引用)

まとめ

以上、宇多田ヒカルがおすすめする本、全125作の一覧でした。稀代のアーティストの血や肉となった気になる方は、ぜひ読書の参考にしていただければと思います。

  1. 「海外の小説」の欄で紹介していますが、本作は「戯曲」です。 ↩︎
  2. 「宇多田書店」のリストでは、『いじわる夫婦が消えちゃった!」というタイトルですが、本記事では新訳時に改題された『アッホ夫婦』としています。 ↩︎
  3. 未邦訳の短編集。 ↩︎
  4. 「宇多田書店」のリストの『黒猫・黄金虫』は、かつて新潮文庫から出ていた佐々木直次郎訳のものと思われますが、すでに絶版のため、現在の新潮文庫で「黒猫」が読めるものを選んでいます。「黄金虫」は次の『モルグ街の殺人・黄金虫』に収録。 ↩︎
  5. 「海外の小説」の欄で紹介していますが、本作は「戯曲」です。 ↩︎
  6. 「海外の小説」の欄で紹介していますが、本作は「戯曲」です。 ↩︎